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■■4年生


電子通信工学科 4年 田中 秀康

自分がこの自然体験実習に参加したきっかけは、ちょっとした勢いだけであった。

大学の掲示板で偶然今回のフィジー実習の告知を見かけて「大学生活も最後だし行ってみるか」程度の思いつきである。
萩谷先生の授業も受けたことも無ければ地質や植物、測量の知識もない。
こんな自分がよく参加したものだと今さら恐縮している。こんな自分であるが、本当にいい体験をさせてもらった。 地質・植生調査を通じて「よく見る・よく考える」感覚を培ったと思う。

でも、なによりも得るものが多かったのは「出会い」である。
実習の参加者は自分にとって初めて出会う人ばかりだったので少々不安があったが良い仲間に恵まれ、様々な生き方、考え、思いに触れられたことはとても良い刺激になった。 USPの学生との交流もいい経験になった。USPの学生はいろんな意味で勉強家が多かった。もちろん、ちゃんと勉強している人たちであるが。自分はあまり交流をもてなかったわけではないが、USPの学生と物おじせず積極的に交流する人たちの姿にも勉強させてもらった。タワタワンジ村の人たちの朗らかさ素敵だった。笑顔が印象的であった。 自分が笑われていたのか?まあ、とにかくよかった。

この実習を通じて少しかもしれないが以前の自分よりも成長できた気がする。なにか新しい事を始めたくなった。

萩谷先生の生き方にも少しふれて、もっとハングリーに生きてみようと思った。

このような機会を与えてくれた萩谷先生、その他先生方、スタッフの方々、一緒に実習に参加した皆さまに心から感謝、感謝!!


 

建築学科 4年 北村 俊也

今回、このフィジー実習に参加して多くのことを考えさせられました。フィジーの持つ自然の美しさ、自然との距離感、それは日本にいる時には気づくことのできないものでした。
東京で暮らしていると見ることの出来ないものが多くあります。自分の立っている周りにビルや建物が立ち並び、足元はアスファルトで固められ、その下には水道管が通り、地下鉄が走り、地下空間が広がっています。しかし、フィジーでは、街は草木に囲まれ足下には火山岩や石灰岩でできた地層があるという事を実感できました。都市整備や経済発展のもと自然が作り変えられ、隠され、今では自然との間に何枚もの壁ができてしまいました。フィジーの街を訪ずれて、始めは整備の必要な街だ、という事を感じました。首都のスバも、色々な様式の建築が無計画に建ち並んだ街と聞きました。

しかし、東京に求められている事と同じ事がこのフィジーにも求められているかと考えると、違う気がします。フィジーにとって守らなければならないものは何なのかを考えさせられました。また、リゾート化されたマナ島の現状についても賛否両論ありました。みんな不満の声が多く、僕も始めは好意的に見る事ができませんでした。しかし、マナからビチレブに戻りもう一度考えてみると、少し考えが変わってきました。リゾートという隔離された場所を開発、発展させていく事は、フィジー全体の自然を守るためには良い事なのではないか。フィジーにとって経済的な発展という事は重要な問題だと思います。

また、この美しい自然を残すことは重要ですが、それを他の国の人に伝えるという事もまた必要。そのためにはリゾートという場所が必要なのではないかと思います。フィジーは環境保全に関する規制が厳しいらしく、マナ島も自然を大切に扱い、景観の保全が考えられていると感じました。フィジーにとって守らなければならないものは自然、そして文化です。この自然が文化と人を育んだと思います。今回、本当に大勢のフィジーの人々に暖かく迎えられました。特に宿泊したタワタワンジ村では人のあたたかさを知りました。

僕も英語があまり話せるほうではないのですが、この旅で一番楽しい時間を過ごせました。言葉の通じない場所では、情報を伝えるよりも気持ちを伝える事のほうが簡単で日本に帰ってきたら気持ちを伝える事のほうがはるかに難しかったです。

今回の実習で本当に多くのことを学びました。今この文章を書いていても、色々な思い出が頭をよぎり、ペンが止まりました。僕の好きな歌人に枡野浩一という人がいるのですが。その人の短歌が思い出されます。"気づくとは 傷つくことだ 刺青の ごとく言葉を 胸に刻んで"。多くの事に気づき、そして傷つきました。
個人旅行ではなく、大勢の人と実習として来れたからこそだと思います。この胸の傷を一生かけて考え、癒していきたいと思います。

最後に、この実習に連れてくきてれ引っぱっていってくれた先生方、寺坂さん、アシスタントの方々、そして一緒に2週間生活した参加者のみなさんに心から感謝します。大学生活最後にして最高の思い出が出来ました。文章にするとただの情報としてしか伝わらないような気がしますが、どうかこの感謝の気持ちがみんなに伝わりますように。
ありがとうございました。


 

土木工学科 4年 井田 昌宏

私は、この実習で今までにしたことのない貴重な体験をさせてもらいました。本当に一日一日の内容が濃くて、充実していた気がします。今まで私は、お金があれば何でも出来るし、なんでも手に入ると思っていましたが、今回の実習を終えてみて、決してお金では買うことの出来ない、いろいろな体験をすることが出来ました。十週前と実習後で自分の価値観が大きく変わり一回り成長することが出来た気がします。また、フィジーで見ることのできた綺麗な星空は私が今まで見てきた中で一番美しい星空でした。この夜景は、決して東京では見ることの出来ないし、どんな綺麗なネオンにもかなわないと思いました。しかし、このような実習が行われるのには萩谷先生をはじめ、皆川先生、佐藤先生、学外から来ていただいた勝木先生、寺坂さんの力なくしては語れなかったと思います。13日間本当にどうもありがとうございました。そして、同じ学生のアシスタントのみなさんは、一度実習に行っているだけあり非常に頼もしかったです。お疲れ様でした。また、この実習、私はメンバーにも大変恵まれました。最初は、うまく仲間が出来るか心配な点もありましたが、何も出来ない私をみんながサポートしてくれたり、話に来てくれたり、遊びに来てくれて本当にうれしかったです。みんな、私より年下ですが、大変しっかりしていて頼ってばっかりいた気がします。

今回の実習で感じたこと考えたことをこれから書いていきます。まず私がこのフィジーという国に着いて感じたことは、日本では見たことのない植物がたくさんある事、日本車が多い事、物価が安い事、フィジー人はみな親切である事、海が綺麗だなと感じるくらいでした。そして、ホテルに着いても部屋が準備されていないという事だったので、すごい時間に関してアバウトな国だと思いました。私がフィジー初日に感じた感想はこれくらいです。

フィジー2日目。コロニサガナ村に行く途中のバスで私が感じた事は、道が大変細く舗装されていない所がほとんどだということでした。川を渡る橋も大変小さい物で、川に落ちるのではないかと冷や冷やしました。また、バスやトラックが対抗から来たときには本当にぶつかるのではないかと思いました。土木工学科の私は、道路工学や橋梁あどの授業を受けてきましたが、これまでは本当に必要なのか思っていたことがありましたが、この様な場所に出会しいろいろと考えることありました。そして、日本のゼネコンや土木系の会社に必要なのは、この様な発展途上の国でいかによい環境を作るかということだと思いました。私がインターンで去年行ったゼネコン会社なども海外で様々な功績を残していますし、そのような活動はやっている所もあると思います。普段日本にいたら気づかないことが、フィジーにいたら感じることが出来ました。私が今回の実習で初めて考えさせられたのはバスの中でした。コロニサガナ村に着き感じたことは子供たちが明るくて、人見知りしなくて誰にでも挨拶する可愛い子ばかりだったという事です。少し変な事 "アイーン" や "ゲッツ"も教えてしまいましたが、みんな楽しそうに覚えてくれていたのでうれしかったです。フィジー3日目以降はタワタワンジ村での実習でしたが、こおで私は本当に自分が無知であることに気づきました。ただ、測量は学科の実習であったので少しは自信があったのですが、地質や植生に関してはあまりに無知であったので反省しています。地質調査では、石や岩一つ一つにいろいろな歴史があるのだなと感じました。萩谷先生のとても熱心な解説はすごかったです。
ただ、残念なのは、さきほど書いたように自分が勉強不足だった為に所々理解できていなかった所があったことです。萩谷先生が私たちの為に膝ほどまである川を渡り、石を取って説明してくれた時は、本当に石が好きで私たちにおしえているのだと感じました。そこには、不揃いの石の大きさがあり普通ではなかなか無いような感じでしたが、何千年か何万年か前に大きなイベントがあり、そのイベントによって一気に石が運ばれたということでした。(間違ってたらすみません)鍾乳石も見ることができ、出来る理由もわかりました。雨水が、石灰石の同じところを何度も通ることで、それが熔けてそのような形になるということでした。ただ、日本の鍾乳石よりは小さかったです。その他、私が石だと思って見つけた物が、土器の破片だったりしたので大変驚きました。しかし、クロウズネストで、その土器片を無くして残念でした。年代測定したかったです。また植生調査の勝木先生は事前学習の時に初めてあったのですが、ここまで熱心な人だとは思ってもいませんでした。地質同様、知識が全然無かったのですが勝木先生の説明で大変わかりました。どんな私たちの疑問に対しても丁寧に答えてくれる勝木先生をみんな大好きでした。本当に、行く所行く所の植物を見て回っていたので萩谷先生同様植物が本当に好きなのだと感じました。マングローブの説明が私の中では印象に残っています。そして、フィジーの植物の中にも、結構他の国からきた植物があったのには驚きました。また、機会があればあって話したいです。

そして、今回の実習で一番心に残っているのはUSPとの交流です。USPとの学生とはフィジー6日目に別れましたが多くの思い出を作ることが出来ました。彼らは本当に優しくて、誰に対しても親切で、明るくてみんないい人でした。この実習で、USPの存在が大きいなんて思ってもいませんでした。私は、フィジーに着いた初日に偶然遊んだ人たちがUSPの学生だったので自然と打ち明けることが出来ました。仲良くなれたぶん、彼らの性格や人格などいろいろ知ることが出来ました。私が言うのも何なんですが基本的に今回のUSPの学生はまったくどうしようもない程の悪ガキ集団でした。夜は毎晩のようにカヴァやお酒を飲もうと誘われましたし、夜中遅く遊びにきた人もいました。『少しは、こっちのことも考えてよ。』と思うこともありましたが、そんな彼らを私は大好きでした。本当に毎晩いろいろと語っていた気がします。しかし、彼らは大変賢く地質、植生調査の時などは本当に頼りになりました。私は、地質や植生に関して本当に無知でしたがUSPと別れる時は本当に悲しくなりました。私は彼らから、いろいろと刺激を受け、様々なことを考えさせられ、たくさんのエネルギーをもらうことが出来ました。今では彼らとはEメールで連絡をとりあっています。本当にすばらしい仲間が出来てうれしいです。彼らが日本に来たときに自分の国を誇れるようでいたいし、自分もそれに見合った人間でいたいです。

フィジー8日目(大変)からのマナ島での第一印象は、すごく綺麗な海。しかし、中に入ってみると大変日本人が多くて、説明書きも日本語で、マナ島のフィジー人も日本語が話せたりして少しショックを受けました。日本人が経営しているから仕方ないのかもしれません。タワタワンジ村の人のように挨拶する人も少なくて、少し悲しくなりましたが日本に急に戻るよりは、日本になれるという意味でよかったのかもしれません。『日本ってこんか感じだったよな。』って自分の中に言い聞かせてきました。しかし、この実習にくる前の私なら間違いなくマナ島だけ来ていたに違いないと思います。自分的には、もう少し物価が安ければいいかなと思いましたが、これも日本人経営ということで納得しました。日本人がよく来るマナ島だからここは、儲かっていると思います。ただ、悪い点だけが先行しているだけで、マナ島でもまた、良い思いでは出来ました。マナ島では綺麗な日の出や、今まで見たことのない綺麗な魚を見る事が出来たのでうれしかったです。また、洗濯機もあって大変助かりました。リゾート地としては最高です。

ナンディに戻ったフィジー10日目に最後のプレゼンをしましたが、大変みんなの意見が勉強になりました。フィジー最終日の前夜にはみんなで集まって、この実習について遅くまで語っていました。みんな最高の仲間です。

今回の実習13日間という長いようで私にとっては短い期間でしたが、大学生活の一番の記念になりました。またこの実習で日本の良い点や悪い点などいろいろ考えさせられることがいろいろありました。良い点というのは、食べ物・雑貨・洋服などがすくに手にいれることが出来ること。そして、道が整備されていたり、時間に正確だったり、情報の伝達源がたくさんあるということ(インターネットやEメール・携帯など)。ただし、良い点と同様に割る移転というか、今私たち日本人が忘れている何かをフィジーで考えさせられた点があります。それは、先ほど書いた『時間に正確だったり、情報の伝達源がたくさんあること』の正反対の事です。確かに時間に正確でぴったり行動することが良いことです。人に迷惑をかけないという点では、それが一番だからです。ただ、時間に追われるような生活を今の日本人はしているのではないかと私は思いました。日本人は1分1秒生き急いでいるような感じがしました。それに比べてフィジーの人たちは、その1日という日をじっくり津者っている感じがしました。これから休日はフィジアンタイムで過ごしてみようかなと思います。また、情報の氾濫で正しい情報が出回る反面、情報の悪用というか不確かな情報なども多く見られるようになってきていたりすることです。タワタンジ村の人たちはおそらく、携帯やインターネットを使った情報は持っていないと思いますが、目と目を見ての"BULA"という言葉が彼らをつないでいるのかなって感じがしました。
まあ、村の人口が少ないから、そのような情報網は必要ないと思いますが。

ここでは書ききれないことが多々ありますが、私はこのフィジー実習に参加して大正解でした。これからも萩谷先生には是非フィジー実習を続けていってもらいたいです。そして、武蔵工大のみんなにフィジーのすばらしさを伝えて欲しいです。私自身友達に、この実習の話をするときうまく説明できずにいたので『フィジーの良さは、この実習に行ってみないとわからないよ。』と言っておきました。この実習を一言で説明するのは難しいなと感じました。話し出すと、1日あけてそうです。また、フィジー2期生のみんなと集って飲みたいです。

うまくまとめられず、大まかにずらずらと書いてすみません。以上です。


 

土木工学科 4年 堀 英樹

私はこの実習で自分の人間性が大きく上がったと思います。私は高校のとき寮生活をしていて毎日みんなと一緒にいるという同じ生活をずっと過ごしてきたのですが、この実習のほうが自分がおおきくなれたと思います。まず私は海外に旅行に行くことが初めてだったので最初は正直わくわくしていました。しかしいってみるとワクワクというかいろんな発見がありました。発見の一つとして日本との大きな違いに驚きました。フィジーではフィジーの土地を歩くたびに人から「ブラ」と声をかけられました。私はあのような社交的な人間が大好きなのです。私は初めてフィジーでブラと言われて嬉しくて仕方ありませんでした。それからは人にブラブラといっていたし、とても向こうの人は人当たりもよく なんてすばらしい国だ、永住しようと本当に一瞬ですが考えました。笑。でも結局、僕は日本の生活に依存してしまうと思うのですが。そういった意味で日本とは違うフィジーのよさを感じるようになりました。地質・植生・測量の調査は、普段の授業では出来ない貴重な体験でした。ペンと紙を使っての勉強も大事ですが渡して私的には体を使って学習するほうがすきなのでよかったです。USPの学生とはいろいろな思い出を作りました。私は英語がまったく喋れないのですが私の下手な英語を無理して分かってくれようとするむこうの真剣さが私にはとても嬉しいことでした。別れはとても感動的でした。又、異文化にふれるという事で、お互いの国の理解を深める事ができ、より身近に感じることが出来ました。あとこれからは英語を勉強しようと思いました。それだけでも自分のためになれた実習だと思いました。

反省点としては私の反省は多々ありまして、その度にご迷惑をおかけしました事を申し訳なく思っています。

みんなが疲れて寝ているときにUSPの学生とバスの中でうるさくしてしまった事、結構実習も自己中心的に活動してしまったことなどたくさんあります。申し訳ないです。こんな私ですがまた今後とも、よろしくお願いします。

意見についてはあまりないのですがしいて言うなら、部屋を三日おきぐらいに変えてみるのも面白かったのではないかと思いました。でもそのたびの学生の荷物の移動がめんどうですが。あと今回の実習で普段体験できないことを経験することが出来ました。実習を含めて学んだことも、このフィジーで人生が大きく変わった気がします。海外旅行は高いとか海外は汚いとか思っていたけど今はいろんな国に純粋に行ってみたいと思っていたけど今はいろんな国に純粋に行ってみたいと思ってきました。私は親が転勤族で日本のある程度の土地では生活してきたつもりでそれで満足していたのですが日本だけでなく視野が広がり自分の考えが世界に広がりました。あと本当に今回の実習はメンバーに恵まれていたからこんなにすばらしい実習になったのだと私は思います。今回の実習を行うにあたり、お世話になった、萩谷先生、勝木先生、佐藤先生、皆川先生等の諸先生方、寺坂さん、ウイングの皆様、一緒に実習を共にした、学生の皆さん本当にどうもありがとうございまいした。この実習とみなさんとあえた事を人生の糧にしたいです。ありがとうございました


 

地球科学研究室 エネルギー基礎工学科 4年 藤井 智子

フィジー実習終えて

多くの人は、この実習期間が短いともらしていたが実際には私たちは2週間近くもの間フィジーに滞在していた。振り返れば確かにあっという間だった用に思える。しかし、一日一日の記憶が濃厚でそこから思うと、私自身は少し長いくらいに感じた。

さて、その長い間、私はいったい何をフィジーで見てきたのだろう。
実習の感想を一言で表すのならば、「楽しかった」「すばらしかった」といった肯定的なものとなる。しかし、どうにも満足しきれていないのは、自分の作業を完成させることができなかったからだろう。2週間ちょっとも自分は何のためにフィジーまで来たのかと、マナ島に滞在もずっとそのことが頭から離れなかった。そのことを残念に思うが、経験自体はどれも貴重なものだった。

フィジーに訪れるのは今回で2度目だが、萩谷先生や先輩たちに着いていくのがやっとだった前回にくらべて、余裕ができたせいか今回もっと深く人々について観察することができたように思う。

ほとんどの人が実習に出かけている間、自分はタワタワンジ村に留まっていた。村の人々はとても暖かく、にぎやかで(それが作業に影響したことは確かだが)人間同士のふれあいの大切さを肌で教えてもらった。強くそう感じたのは皆がごっそり村に泊まった夜で、クロウズネストがこんなにも静かなところだったなんて始めて知った。

自分は人間が好きなんだな、と自分で確認できたところが今回最大の収穫な気がする。
だからなのか、その人間を取り巻くものがとてもさびしく感じた。

何が正しくて、何がおかしいのか。
きっとでどれもが正しくて、きっとどれもが間違っている。
そんなことを考えさせられたと思う。

マナ島は日本人のオーナーが経営している。観光客の半分は日本人で、現地の人はホテルのスタッフ暮らしにしか出会えず、しかもみんな日本語がしゃべれる。先にシンガトカの街や、村の人たちと触れ合ってきた私達には、それがなんだか物足りなかった。

最終日前、まとめの会で多くの参加者がそう語り、そう感じたのは自分だけではないことがうれしかった。だがそれで何になるというのだろう。大半の人は村に一泊したが、そこで自分たちの生活と比べて、電気・水道・もの。もっと言えば物欲ということに関して考えさせられたらしい。(この話題をレポートに書くのは久しぶりだが)エネルギーの使用方法、その量について反省させられた面も強い。しかし同時にこの生活はいまさら自分にはできないともこっそり語り合っていた。それにはまったくの同意見である。

町に出ると「差」がよく分かる。村に行く前と後に立ち寄っていたシガトカタウンにもそれが現れていた。アイスを買い食いしている人と、地べたに座り込んでいる人。その中で大量のお菓子を買ってご満悦な私達。

買い物をすることは決して悪いことではなくて、けれどそんな人々の前を無駄にモノを買うのは無神経な気もして、しかしそれで店の売上が上がる。
何か今回のこのサイクルがとてもさびしく感じた。しかしそれはどうすることもできないもので、買い物をしないわけにはいかないし、モノや金が動かなければ現代社会は成り立たない。だからどうしようもないのだ。そう納得しなければならないことがやけに寂しかった。

このことが今回のフィジー実習を通じての収穫である。

アドバンスコースの打ち合わせ(まとめの会)のときに金瀬さんが言っていたが「これがフィジーのすべてだとは思わないように」
という忠告を刻んでおきたい。

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(C)2004 Field Program in Fiji Islands Musashi Institute of Technology